冬に赤く色づく実のなる植物は、昔から縁起の良い名前が付いています。
たとえば、昔の貨幣「両」があてられた植物の名前だけでも、
アリドオシを一両、ヤブコウジを十両、
カラタチバナを百両、センリョウを千両、
マンリョウを万両 と呼ぶことが知られています。
目白台運動公園のみかんの木の下では、マンリョウの実が色づいていました。
実の数も多く、濃緑色の葉とのコントラストが美しい植物です。
縁起が良いとされる植物をもう一つ。
くす玉のような丸い花をつけるヤツデです。
大きな葉が「邪気をはらう」とか、末広がりに広がる葉が人の手に見立てられ「人を招く」「商売繁盛」の験担ぎとしても好まれています。
天狗が手にしている葉うちわの形でも知られていますね。
丸い花に近づいてよく見ると、一つ一つの小さな花の集まりでした。
冬の寒さにも負けない、赤い実と白い花。
植物の名前に見られる験担ぎは、
冬を少しでも愉しめるよう願いが込められているのかもしれません。