目白台運動公園の南門から入り、階段を上がっていくと、
飾られたように鮮やかな花が地面を彩っていました。
見上げると、ずいぶんと高い枝先で咲く椿の花が見えました。
しばらく観ていると、メジロやヒヨドリなどの小鳥がやってきて
黄色い雄しべに頭を突っ込んでいました。
椿は虫の少ない冬に、鳥を花粉媒介者として選んだという説もあります。
人通りも気にならない高さで咲く椿の花は、
小鳥たちにとって安心できる採餌スポットになっているようです。
Mejirodai Sports Park
目白台運動公園の南門から入り、階段を上がっていくと、
飾られたように鮮やかな花が地面を彩っていました。
見上げると、ずいぶんと高い枝先で咲く椿の花が見えました。
しばらく観ていると、メジロやヒヨドリなどの小鳥がやってきて
黄色い雄しべに頭を突っ込んでいました。
椿は虫の少ない冬に、鳥を花粉媒介者として選んだという説もあります。
人通りも気にならない高さで咲く椿の花は、
小鳥たちにとって安心できる採餌スポットになっているようです。
目白台運動公園の入り口の葉に、細い糸の先に小さな小さな蕾のようなものがついて並んでいました。
優曇華(うどんげ)と呼ばれるこの不思議なものを見たことがある人は、それほど多くないかもしれません。
不思議な優曇華の正体は、クサカゲロウの仲間の卵の姿。
幼虫は、アブラムシや葉ダニなどの害虫を一日で10〜20匹も食べてくれる益虫として知られています。
アブラムシの排泄物はスス病など樹木の病気の原因にもなるため、農薬を使わない目白台運動公園でもクサカゲロウは大切な役割を担っています。
仏教で言う「優曇華」は、3000年に一度咲くという伝説の花のこと。
夜行性で儚いクサカゲロウの成虫も、都市の自然の中では目にする機会が少ないかもしれません。
年が明けて快晴が続き、目白台運動公園にもたくさんの方が遊びに来ています。
1月3日は新春特別開園、4日は一般開放日だったため、凧上げやサッカー、
キャッチボール、ランニングなどを楽しむ方々が多くいらっしゃいました。
わんわん広場の通路では、黄色いロウバイの花がひっそりと咲いていました。
名前の通り蝋細工にも見える花からは、ほんのりと甘い香りが漂っています。
一方、公園の入口には、「雪起こし」の花が咲いていました。
よく知られた名前では、クリスマスローズ。
さらに別名があり「寒芍薬」とも呼ばれています。
蝋梅もクリスマスローズも下を向いてひっそり咲く花ですが、
冬に活動するハナバチにとっては、冷たい雪や雨から守ってくれる傘になるようです。
花々からすれば、花粉を運び受粉を助けてくれるのが虫たちです。
揺れる花を見つけたら、静かな共生関係が確認できるかもしれません。
冬に赤く色づく実のなる植物は、昔から縁起の良い名前が付いています。
たとえば、昔の貨幣「両」があてられた植物の名前だけでも、
アリドオシを一両、ヤブコウジを十両、
カラタチバナを百両、センリョウを千両、
マンリョウを万両 と呼ぶことが知られています。
目白台運動公園のみかんの木の下では、マンリョウの実が色づいていました。
実の数も多く、濃緑色の葉とのコントラストが美しい植物です。
縁起が良いとされる植物をもう一つ。
くす玉のような丸い花をつけるヤツデです。
大きな葉が「邪気をはらう」とか、末広がりに広がる葉が人の手に見立てられ「人を招く」「商売繁盛」の験担ぎとしても好まれています。
天狗が手にしている葉うちわの形でも知られていますね。
丸い花に近づいてよく見ると、一つ一つの小さな花の集まりでした。
冬の寒さにも負けない、赤い実と白い花。
植物の名前に見られる験担ぎは、
冬を少しでも愉しめるよう願いが込められているのかもしれません。
芝生の上に舞うケヤキには、じつは二つのタイプの落ち葉があります。
一つは、小さな数枚の葉が細い枝に付いているもの。
もう一つのタイプは、よく見る一枚の葉っぱの状態です。
パークセンター前の芝生広場に、大きなケヤキの木が生えています。
今の季節、枝々の間でぎゅっと詰まったように見える葉は、この小さな葉っぱのタイプです。
風が強い日には、この小さな葉っぱがよく見つかります。
地面にあった葉っぱの付け根を見てみると、数mmの茶色の実が付いていました。
この小さな葉っぱは、じつはタネを運ぶ羽根の役割をしています。
冬の強い風が吹く日は、目白台運動公園でも多くのケヤキのタネが飛び立っていきます。
目白台運動公園の高木の中で、どの木の色づきが美しいかと言えば、
パークセンターの手前にあるイチョウの大木が上げられます。
広い葉を持つイチョウですが、
分類学的には針葉樹とされ、葉っぱを触るとツルツルと光沢があります。
雨上がりはこの葉が重なり合い、
道路を滑りやすくしてしまうことがあり、歩くのにも注意が必要です。
では、赤く色づく高木といえばこちら。
わんわん広場入り口にあるイロハモミジです。
南門にあるイロハモミジよりも大きく伸びた枝葉は、もうすぐ落葉の時期を迎えます。
街路樹のイチョウの黄色と、イロハモミジの赤い葉が重なり合う季節です。
いつも目白台運動公園をご利用頂きありがとうございます。
年末年始の休園日は下記の通りです。
休園期間:令和4年12月29日(木)~令和5年1月2日(月)
※年明けは令和5年1月3日(火)より開園いたします。
※1/3は多目的広場以外はご利用いただけません。詳しくは「新春特別開園」のご紹介をご覧ください。
何卒よろしくお願いいたします。
目白台運動公園の園路にはメグスリノキというカエデの仲間が2本生えています。
カエデの仲間には珍しい3枚一組の葉っぱで、バラバラに散ると、
ほとんどの人はこの葉がカエデの仲間だとは気づきません。
少し毛深く厚みのある葉は、柔らかな色づきを見せます。
雨上がりに太陽の光を受けたメグスリノキは、特に美しく見えました。
漢字では「目薬の木」と書き、江戸時代に洗眼や点眼にも使われていたそうです。
樹皮を煮出すとお茶にもなり、時おりデパートや薬局などでも見かけます
ナンテンの赤い実が見頃でした。
この写真を撮った後すぐに、ほぼ鳥に食べられてしまいました。
南天といえば、この果実がのど飴にも使われているのは有名です。
メギ科の植物で、漢方でもこの果実を鎮咳薬などに使います。
目白台運動公園には、ナンテンの名をもつ低木があと3種類あります。
一つは園路沿いで一年中赤い葉を見せているオタフクナンテン。
あまり大きくならないナンテンの園芸品種です。
あと二つは、ヒイラギナンテンとホソバヒイラギナンテンという常緑低木です。
こちらの2種は赤い実ではなくブルーベリーのような濃紫色です。
4種類に共通するのは枝の断面が黄色いこと。
メギ科の仲間の特徴です。
冬が近づき、日の出の時刻も6時を過ぎるようになりました。
雲ひとつない快晴で、気温も上がっていく予報が出ている朝でした。
空が明るくなる頃、多目的広場の芝生のあたりが白く幻想的な景色になっていました。
まるで芝生の上を雲が薄く覆うように、うっすらと揺らめいています。
霧です。
これは、放射冷却が起こる秋から冬に見られる「放射霧」という現象。
太陽が顔を出して風が吹き始めると、白い霧は厚みを変えてうねり、
20分ほど経つと朝露を残して緑色の芝生に戻りました。
太陽が上がり空気があたたまると見えなくなってしまう放射霧。
条件が揃わないとなかなか見ることができない、目白台運動公園の早朝の風景でした。